カートリッジの各部名称と働き

今回は、「真の音の入り口」であるカートリッジの各部名称とその働きについてです。

下の図で見ていきましょう。

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 トーンアームの先に取り付けるカートリッジはこのような感じになっています。

 図はオーディオテクニカのAT33MLOCCというカートリッジです。とても繊細な音色を奏でてくれるのですが、残念ながらこの機種は生産終了となっております。

名称と働きは下記のとおりです。

  •  針先(スタイラス): レコードの溝に触れる部分で、振動として音を拾います。また、材質はほとんどがダイヤモンド針です。サファイヤ針もありましたが最近では少ないようです。形状は、丸針、楕円針、超楕円針などがあります。
  •  カンチレバー: 針先が取り付けられているレバーです。カートリッジ本体へ振動を正確に伝えます。
  • カートリッジ: カートリッジ本体です。ここで溝の振動を電気信号に変換します。
  • リード線: カートリッジで変換された電気信号をこのリード線を介してトーンアームの内部と通過し、レコードプレーヤーから出力されます。
  • ヘッドシェル: カートリッジを取り付け、固定するシェルになります。材質は、アルミ製のものやマグネシウム合金など、軽量の金属が採用されていることが多いです。

 カートリッジはレコードに一番近く、とても繊細な部分になりますので、取り扱いには十分注意しなければなりません。

 その分、カートリッジにこだわりを持てば、音質はぐんと良くなります。

 次回は、カートリッジの種類と特徴についてお話します。お楽しみに。

レコードプレーヤーの各部名称とはたらき

 オーディオシステムの「音の入り口」であるレコードプレーヤー各部の名称やその働きについて説明します。

 今回、モデルとしたのは、DENONのレコードプレーヤーDP-1300MKⅡです。

 現行機種の中で、私が気に入っている機種の中の一つです。 定価200,000円(税別)の高級機で、天然木仕上げキャビネットがとても美しいレコードプレーヤーです。

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 それでは下の図を参考にしながら見ながら、各部の名称と働きを見ていきましょう。 図はDENONホームページよりダウンロードできる取扱説明書より転記したものです。(図中の文字が小さくで見にくい場合は、図をダブルクリックして拡大図を見てください。)f:id:A-TOM:20170709111626j:plain

 < 左の図 >

  1. 電源スイッチ: 電源の入り切りを行うスイッチです。
  2. スピード切り替えボタン: レコードの回転速度を切り替えるボタンです。  33 1/3rpmと45rpmの2種類のスピードを切り替えます。現行機種では珍しくなりましたが、中には78rpmまで対応した3種類のスピードを切り替えられるものもあります。LP盤(直径30cm)の時は33 1/3rpm、EP盤(直径17cm)の時は45rpmとするのが通常です。
  3. インシュレーター:外部振動を吸収するためのものです。レコードプレーヤーは振動にとても敏感な機器です。不要な振動は極力排除したいものです。
  4. スタートストップボタン: ターンテーブルの回転をオンオフするボタンです。
  5. ロックナット: ヘッドシェルを取付け、固定する部分です。
  6. トーンアーム: 図のようにくねった形状のものを「S字アーム」と言い、真っ直ぐなものを「ストレートアーム」といいます。
  7. アームレスト: トーンアームを支持する部分です。
  8. リフタ・レバー:トーンアームを上下させるレバーです。
  9. アンチスケーティングつまみ:アンチスケーティングを調整するつまみです。アンチスケーティングは、レコードプレーヤーを正常に機能させるために必要な調整の一つです。
  10. 針圧調整リング: 針先にかかる力を調整する部分です。針圧調整は、レコードプレーヤーを正常に機能させるために必要な調整の一つです。
  11. カウンターウエイト: トーンアームのバランスをとるための重りです。
  12. ダストカバー: ホコリよけのカバーです。
  13. アーム高さ調整リング: カートリッジの大きさの違いなどによるトーンアーム高さの微調整を行います。
  14. アーム高さ調整つまみ: カートリッジの大きさの違いなどによるトーンアーム高さの微調整を行います。

< 右の図 >

 右側の図は少し詳細な図になっていますが、トーンアームの先にあるヘッドシェルは、カートリッジを取り付ける部分です。

 また、レコードを乗せる回転する部分のことをターンテーブルと言います。ターンテーブルの上にはターンテーブルシート(ほとんどがゴム製)が敷かれ、振動対策になっています。

 

 この機種には、カートリッジは付属されていないので、別途購入する必要があります。

 どうしてカートリッジが付属されていないかというと、オーディオをやる人は「音の入り口」であるレコードプレーヤーの中でも、特に「真の音の入り口」であるカートリッジにこだわる人が多いからなのです。

 自分好みの音質になるよう、気に入ったカートリッジを取り付けるのです。

 「音の入り口」と「音の出口」に少しこだわりを持ってみると、音質は大きく変化します。良いほうにも、悪いほうにも。

 この音質の変化を楽しむのもオーディオの醍醐味なのです。

 このことからも「音の入り口」「音の出口」はとても重要なのです。

 

 次回は、カートリッジについてお話します。

 ちなみに今回取り上げたDENONのDL-1300MKⅡは、アマゾンでは、145,530円(税込)(2017.7.9現在)でした。

オーディオ信号の流れ

 アナログレコードの音楽を聴く場合、オーディオ信号の流れとしては、まず、レコードの溝に刻まれた信号をレコードプレーヤーで拾い、電気信号に変換します。

 このままでは音量が小さくて聞こえないので、信号をオーディオアンプに送り、増幅します。この時点で音楽を聴くのに十分なレベルまで増幅されています。

 増幅された電気信号を、スピーカに送ります。スピーカでは、この電気信号を空気の振動に変換します。

 あとは、空気の振動が空気中を伝わり、耳に到達するのです。

 

 オーディオシステムでは、「音の入り口」と「音の出口」が、とても重要になってきます。

 ここでいうと、「音の入り口」はレコードプレーヤーであり、「音の出口」はスピーカということになります。

 オーディオを良い音質で楽しむには、「音の入り口」と「音の出口」に対するこだわりが大切です。これらのこだわりについては、次回以降、詳しく説明していきます。

 

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ソニーがアナログレコード生産再開!

 ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)がアナログレコード生産を再開すると発表したそうです。

とても良いニュースに感動しています。

オーディオファンにとっては嬉しい限りです。

これを機に、高音質で低価格のレコードプレーヤーが、次々と発売されることに期待したいです。

各メーカー様、よろしくお願いしますね。

 

オーディオを始まる方々へ

オーディオを始まられるかたの参考になればと思います。

オーディオを始めるには、まずはアナログオーディオを始めるのが良いと思います。

アナログオーディオ始めるには、電気の基礎を理解するととても有利になります。

このサイトでは、オーディオや電気の基礎などを中心に紹介して行きたいと思います。

どうかよろしくお願いいたします。